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セクションごとの時制の使い分け

論文は、通常Abstract、Introduction、Materials and Methods、Results、Discussionから構成されています。そしてセクションごとに、書き方が少しずつ異なっており、それぞれに決まったパターンがあります。ここでは、そのうちの時制の使い方に着目してまとめます。

(1)Materials and Methodsの時制
行った研究の方法については、すべて過去形で書きます。
Cells were cultured in standard Dulbecco's modified Eagle's medium containing 15% fetal bovine serum.
(細胞は、15%ウシ胎仔血清を含む標準的なダルベッコ変法イーグル培地において培養された)
のような文です。

ただし、論文に示されている統計値の表記や図や表に関することは、以下の文のように現在形で書きます。
Data are presented as mean +/- SEM.
(データは、平均±標準誤差として示されている)

統計処理の方法については過去形で書きます。

(2)Resultsの時制
基本的なルールは、上のMaterials and Methodsの場合と同じです。

得られた研究の結果については、下の文のようにすべて過去形で書きます。
VEGF expression increased 5-fold after 6 hours of hypoxia.
(VEGF発現は、6時間の低酸素のあと5倍増大した)

ただし、論文内の図や表の表記に関することは現在形にします。
Figure 1 shows the phylogenetic tree of aldehyde dehydrogenase genes.
(図1は、アルデヒド脱水素酵素遺伝子の系統樹を示す)

過去の文献を引用する場合は、下で述べるIntroductionと同じです。

(3)Introductionの時制
Introductionの重要な内容として、研究の背景や過去の論文のレビューがあります。

背景は、ほとんど過去の研究の成果ですが、既に確立された真実とみなされるものは現在形で書きます。次のような文です。
HIF-1 is a basic helix-loop-helix transcription factor composed of HIF-1alpha and HIF-1beta subunits.
(HIF-1は、HIF-1αおよびHIF-1βサブユニットからなるベーシック・ヘリックス・ループ・ヘリックス転写因子である)

そのうち過去の研究そのものについて言及する場合には、現在完了形か過去形が使われます。今回の研究において重要なものに言及するときには現在完了形で書きます。たとえば以下のような文です。
The p53 tumor suppressor gene has been shown to play an important role in determining cell fate.
(p53がん抑制遺伝子は、細胞の運命を決定する際に有用な役割を果たすことが示されている)

著者自身の過去の研究に対しては、過去形を用いることの方が多いようです。
Previously, we demonstrated that the expression of the DEC1 gene is induced by hypoxia.
(以前に、我々はDEC1遺伝子の発現が低酸素によって誘導されることを実証した)
のような文です。

また他からの報告でも、もはやあまり重要性のないものに対しては過去形が用いられるようです。

今回の行った研究の内容は結果については、上で述べたMaterials and MethodsやResultsと同様に過去形で書きます。結論は、Discussionのように現在形で書きます。

(4)Discussionの時制
過去の文献を引用する場合に関しては、Introductionと同じです。今回の研究の内容や結果を述べる場合は、Materials and MethodsやResultsと同様に過去形で書きます。

今回の結果から導き出される解釈や結論に関しては現在形で書きます。
Taken together, these results demonstrate that CpG methylation of the Dec1 promoter inhibit transcription.
(まとめると、Dec1プロモーターのCpGのメチル化は転写を抑制する)
のような文です。

(5)Abstractの時制
Abstractは、上で述べた4つのセクションの内容の寄せ集めです。一文ごとに上のどのセクションに相当するかを考え、それに準じて時制を決めるといいでしょう。


情報源:WebLSD
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現在形、過去形、現在完了形の使い方

科学論文で使われる時制は、主に過去形と現在形です。現在完了も使われます。しかし、過去完了形、未来形、進行形はあまり使われません。ここでは現在形、過去形、現在完了形が使われる場面についてまとめます。

(1)現在形の使い方
現在形が使われる状況には、主に以下の2つがあります。

a. 研究対象に関する確立された真実について述べるとき
下のような文は、Introductionでよく使われます。

HIF-1 is a basic helix-loop-helix transcription factor composed of HIF-1alpha and HIF-1beta subunits.
(HIF-1は、HIF-1αおよびHIF-1βサブユニットからなるベーシック・ヘリックス・ループ・ヘリックス転写因子である)

b. 論文そのものや論文に示されている図、表、統計に関することについて述べるとき
下のような文が、主にResultsで使われます。

Figure 1 shows the phylogenetic tree of aldehyde dehydrogenase genes.
(図1は、アルデヒド脱水素酵素遺伝子の系統樹を示す)

(2)過去形の使い方
過去形を使う場合は、主に以下の3つがあります。
a. 今回行った研究の方法について述べるとき
Materials and Methodsでは、下のような文がよく用いられます。

Cells were cultured in standard Dulbecco's modified Eagle's medium containing 15% fetal bovine serum.
(細胞は、15%ウシ胎仔血清を含む標準的なダルベッコ変法イーグル培地において培養された)

b. 今回行った研究の結果について述べるとき
Resultsでは、下のような文がよく用いられます。

VEGF expression increased 5-fold after 6 hours of hypoxia.
(VEGF発現は、6時間の低酸素のあと5倍増大した)

c. 過去の筆者たちの研究について述べるとき
下のような文が、主にIntroductionで使われます。

Previously, we demonstrated that the expression of the DEC1 gene is induced by hypoxia.
(以前に、我々はDEC1遺伝子の発現が低酸素によって誘導されることを実証した)

(3)現在完了形の使い方
現在完了形は、過去の文献のうち今回の研究においても重要なものに言及するとき使います。Introductionで使われることが多いでしょう。ただし筆者たちの論文について述べるときは、上の例のような過去形を用いることの方が多いようです。

Previous studies have shown that the transcription factor HIF-1α is crucial for the cellular response to hypoxia.
(以前の研究は、転写因子HIF-1αが低酸素への細胞の応答にとって決定的に重要であるということを示している)

情報源:WebLSD

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