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受動態と能動態の使い分け2

ここでは、受動態を使わない方がいい場合についてまとめます。

(1)Introductionのセクションで書くべき内容の一つとして、研究の目的があります。それに伴って、目的を達成するために何かやったかを述べる必要もあるでしょう。たとえば、
To test this hypothesis, we examined the effects of proteasome inhibitors on the AP-1 pathway.
(この仮説をテストするために、我々はAP-1経路に対するプロテアーゼ阻害剤の効果を調べた)
のような文です。このような場合には受動態を使わずにweを主語にした文にする方がいいでしょう。著者の意図や行為をはっきりと示すためです。

(2)Discussionなどで日本人は、It was found that ~. (~ということが見つけられた)のような文を使いすぎる傾向があるようです。このような間接的な表現は、それを使わなければうまく書けない場合のみにした方がいいでしょう。

(3)Usingで始まる文も受動態を用いてはいけません。分詞構文の主語を文の主語と一致させるというのが英文法のルールです。Usingの主語は実験の行為者であるweでしょうから、その文の主語もweでなければなりません。
○ Using this method, we identified 50 genes that were upregulated by at least twofold.
× Using this method, 50 upregulated genes were identified.
上の文が文法的に正しく、下の文は正しくありません。


情報源:WebLSD
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テーマ : 英語 - ジャンル : 学問・文化・芸術

受動態と能動態の使い分け1

英語ではなるべく受動態を使わないようにすべきだとされていますが、論文では受動態の文が非常に多いという特徴もあります。日本語の習慣からすると、日本人には受動態の方が書きやすいように感じるのは筆者だけではないでしょう。しかし、最初に書いたように「なるべく受動態を使わない」ようにするのが原則ですから、受動態を使う場合にはいちいちその理由を考えるようにした方がいいでしょう。
では、どのようなときに受動態を使うのかですが、以下のような場合が考えられます。

(1)まずは、受動態でしか表現できない場合です。他動詞受動態が、あたかも自動詞かのように使われる場合があります。たとえば、
Obesity is associated with increased risk of cardiovascular disease.
(肥満は心血管病の増大したリスクと関連する)
のような文は、能動態になることはありません。これはassociateという動詞の性質だと考えてもいいでしょう。

(2)文の意味上の主語である行為者が、はっきり限定できない場合には受動態が用いられます。次のような文の場合です。
TIG1 has been proposed to act as a tumor suppressor.
(TIG1は腫瘍抑制因子として機能すると提唱されている)
この場合は、「多くの研究者によって提唱されている」ということで、誰とははっきり決められません。逆に、行為者が分かっているのに受動態を用いることは、それを曖昧にしようとしていると勘ぐられる恐れがあるので注意しましょう。

(3)受動態を用いた方が、意味が明確になる場合があります。S+V+O+前置詞やS+V+O+Oの文は、受動態にした方がスタイルがすっきりし意味もハッキリすることがよくあります。たとえば
Mice were fed a high-fat diet.
(マウスは、高脂肪食が与えられた)
のような文では、受動態が好まれます。

(4)Material and Methodsは、ほとんど受動態で書きます。このセクションは著者が行った研究の方法を書くところなので、もし能動態で書いたらweが主語の文の連発になります。これは、スタイル的にもよくないし、主張が強すぎます。Material and Methodsは、行った研究をなるべく著者の意図を交えずに客観的に書くべきところのようです。従って、weを主語とした文は使わず、主に受動態の過去形で書けばよいでしょう。著者の意図は、Introductionで示すのが適当です。同じような文でも、Introductionで書く場合には、weを主語にした文を用いるようにした方がいいでしょう。

(5)ResultsのセクションもMaterial and Methodsと同様に、著者の意図をあまり交えずに書きます。従って、weが主語になることはかなり少なくなります。ただしResultsでは研究の結果を書くわけですから、必ずしも行為者であるweは重要ではありません。we以外の現象やものなどを主語にするようにします。文のスタイルも受動態よりも自動詞を優先的に選択しましょう。ただし、次のような自動詞のない動詞には受動態を用います。
RXR mRNA was expressed in all tissues tested.
(RXRメッセンジャーRNAは、テストしたすべての組織において発現していた)
また、
MT1-MMP protein expression was observed in epithelial cells.
(MT1-MMPタンパク質発現が、上皮細胞において観察された)
のような文でも、「自然に観察される」ように思えるので受動態が使われます。Discussionで研究結果をまとめる場合も、Resultsと同じような方針で書けばよいでしょう。

以上のように「受動態を使う場合にはいちいちその理由を考える」過程を踏んでその妥当性について検討しましょう。特に、使われる場面や全体の流れには注意する必要があります。


情報源:WebLSD

テーマ : 英語 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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